3月研修会 転倒が発生しやすい住環境について学びました
3月13日(土)、ひと・まち交流館において第110回の研修会を開催しました。講師は認定理学療法士であり、当会会員でもある坂野裕也さん。大学院で「居宅における転倒防止の研究」をされていますが、その中で分かったこと、これからさらに追及しようとされている内容について分かりやすく語って頂きました。
要介護認定を受けた原因の12.5%が骨折・転倒で、その割合もここ10年で増加。転倒事故の60.8%が家屋内で発生していることから、高齢者の転倒を予防するためには環境要因を明らかにしたいと考えられたそうです。273名を対象に転倒場所や発生状況を分析された結論として、転倒発生要因は多様であること、認識のしやすさに注意する必要性が分かったとのことでした。今後、身体機能や意識の面に対しても研究を続けていかれるそうです。
お話のあとにはグループに分かれ、危険と感じた経験について話し合いました。その中で転倒しないためのヒントが欲しいという声があがり、講師からは転倒予防に直結する「おしり」「太もも」「足首」の3つの筋肉を鍛えるコツについて実演付きのアドバイスを頂きました。身体を鍛えることも大切ですが、住まいや街の環境についても注意を払う必要性を実感した研修会でした。