6月15日研修会報告 あなたの年金はどうなる?

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6月15日、ひと・まち交流館京都において元立命館大学産業社会学部教授の唐鎌 直義 氏によって「ゆれる社会保障制度! 年金裁判ってなに? 現状やこれからの課題を学びませんか」というテーマで研修会を行ないました。日本における年金制度の歴史やその特徴について、あまり知られていない観点からのお話は興味深いものでした。2004(平成16)年には保険料を厚生年金で18.30%へ、国民年金で16,900円へ段階的に引き上げて固定にする「保険料固定方式」と年金額の給付水準を引き下げる 「マクロ経済スライド制」を導入する政策を提起。この時に「100年安心」と唱え(坂口厚労相)、2017年に保険料を18.30%に上げ固定化。また、有限均衡方式への転換と積立金の確保として、100年後に年金保険料収入の総額と年間年金給付総額と積立金総額が100兆円で均衡(一致)するように制度設計するが、少子高齢化の進捗状況を厚労省は見通すことができず、誤ってしまった。今回の金融庁の老後2000万円必要という報告書はという2004年の試算が15年で破綻したことになるのでしょうか。すなわち2000万円貯めるか、保険料上げるかのどちらかだと既成事実化し、保険料を上げるための地ならしをしているのかも。結語として、年金は制度の問題ではなく、政治の問題だ! 政治を変える—→裁判よりデモを! という内容が印象に残りました。